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理学療法士・作業療法士がミスで医療事故を起こしたらどうなる?

労働環境・働き方・残業

理学療法士・作業療法士・言語聴覚士がミスをして医療事故を起こしたら罰を受けるのではないかと、不安に感じている方はいないでしょうか。

リハビリのミスで患者が怪我をしたり、状態悪化に繋がったり、最悪の場合は命に関わる可能性もあります。
リハビリ職の仕事は、患者や利用者の命に関わることもあるので、最新の注意を払う必要があるのです。

しかし、どれだけ注意をしていても人間なので、ミスはあります。
いつしか、重大な医療事故を起こしてしまうかもしれません。
そんな時のことを考えると心配になりますよね。

本記事では理学療法士・作業療法士・言語聴覚士のミスにより、医療事故を起こしてしまったらどうなるのか、事前に備えておくべきことはないかを解説していきます。

リハビリの仕事は人対人。
実際に現場で働いていて医療事故が起こることはしばし見かけます。
いざという時のために備えておくことは大切です。

理学療法士・作業療法士のミスによる医療事故3選

理学療法士・作業療法士のミスによる医療事故3選

リハビリが起こす医療事故ってどんなことなの?

患者のケガや物を壊す、セラピストのミスによる状態悪化、個人情報を漏らしてしまうといった感じかな。

まずは理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が起こしてしまう可能性のある医療事故について解説します。
理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が起こしてしまう医療事故は、対人事故、対物事故、人格権侵害の大きく3つ。

それぞれ具体的に解説していきます。

対人事故

対人事故は、リハビリ中に患者に怪我をさせてしまうような事故。

理学療法士・作業療法士がリハビリ中に起こすインシデントの代表例が転倒。

  • 歩行中や車椅子への移乗中に支えきれず転ばせてしまう
  • 訓練中、認知所の患者から目を離してしまった時に、動き出してしまい転倒
  • リハビリが終わった後、ベッドの柵を忘れたり、抑制帯をつけ忘れたりすることにより、スタッフが離れた後に患者が転倒する
  • 言語聴覚士の食事介助中に窒息させてしまう

このようなケースは良くある話です。 

転倒しても、重大な怪我や病気に繋がらなければ不幸中の幸いです。
しかし、転倒に伴い、骨折や頭部外傷に発展してしまう可能性だって否定できません。
実際にリハビリ中の転倒により骨折した患者を何人か見たことがあります

対物事故

対物関係の事故は、患者様の所有物を壊してしまうこと。
メガネや杖などを、セラピストの不注意により壊してしまうことがこれにあたります。

実際に患者様の杖を折ってしまう、といった事例は聞いたことがあります。

患者や利用者の身体だけでなく、所有物を壊したりしないよう注意を払う必要があるのです。
特に眼鏡や補聴器など、高額な物品もあるため注意しましょう。

人格権侵害

人格権侵害は、個人情報の外部への漏洩や、差別的発言をしてしまうことです。

病院や施設で働く場合、個人情報の取り扱いについては常に注意する必要があります。
外部に情報を漏らしたことで、相手に不利益を与え、訴えられる可能性も否定できません。

情報を持ち出さない、職場の規則に従いしっかりと管理することが大切。
また、うっかり差別的な発言をしないような注意も大切です。

理学療法士・作業療法士の医療事故が損害賠償に繋がることも

理学療法士・作業療法士の医療事故が損害賠償に繋がることも

もしも医療事故を起こしたらどうなるの?

上司からの指導と報告用のレポート作成、ご家族への謝罪をすることになるよ。

場合によっては訴訟されるかも…。

理学療法士・作業療法士・言語聴覚士がもし医療事故を起こした場合はどうなるのでしょうか。

基本的には、事故の経緯や今後の対策をレポートにまとめ、上司から指導を受けます。
加えて、迷惑をかけてしまった患者様やご家族への謝罪を実施します。

職場によっては部門やチームで、今後の改善に向けたカンファレンスを皆で行うところもあります。

まとめると、書類作成、上司からの指導、謝罪、今後の改善に向けた対策、を行うことになるのです。

これだけで済めばいいのですが、場合によってはセラピスト個人が、患者やご家族に訴訟を起こされる可能性があります。
損害賠償を受ける可能性も否定はできません。
実際にこれまでに、セラピスト個人が訴えられ損害賠償を請求されたケースもあるようです。
ただでさえ給料が低いのに、損害賠償何て、想像しただけでも非常に怖いです。

患者様を守るのはもちろんのこと、自身の生活を守るためにも、医療事故には注意する必要があるのです。

理学療法士・作業療法士が医療事故に備える方法は貯金と保険

理学療法士・作業療法士が医療事故に備える方法は貯金と保険

損害賠償請求されても支払える自信ないよ!

もしものために貯金をしておくことや、保険加入を検討するようにしよう。

医療事故を起こさないように細心の注意を払うことは大切。
しかし、人間はどんなに気をつけていてもミスをしてしまいます。

そのため、もし医療事故を起こしてしまった時のための対策をとっておくと良いでしょう。

対策はリスク管理について学ぶことと、貯金や保険加入。

リスク管理について学ぶ 

リハビリの仕事をしていくうえで、リスク管理は非常に大切。

適切な介助方法、環境調整や確認はもちろんのこと。
病院で働くのであれば、病理的なことや、生理学的なこと、急変対応も理解しておいた方が良いです。

特に、入院して間もない急性期の患者は状態が変化しやすく、リハビリ中に突然患者の状態が変化することだってあります。
このようなときに、すぐさま変化に気づくことや、迅速に適切な対応を取れることが大切なのです。

テキストなので、基礎知識を付けるのはもちろんのこと、先輩や部門内で、リスク管理について学ぶ機会を作ること、それに参加することは非常に大切なことなのです。

貯金

セラピストであれば、医療事故で損害賠償を受ける可能性は0にはできません。

損害賠償を払うためのお金や、払っても生活が苦しくならないためにも、貯金はしておいた方がいいでしょう。

貯金の基本は固定費の削減です。
その他にもお金を貯める手段は多数あります。
お金に関する知識が欲しい方は『お金の大学』という書籍がおすすめです。
貯金からお金の使い方、必要な保険、不必要な保険のことなど、お金の基礎知識を身につけられます。

また、浪費癖がある方には『幸せをお金で買う5つの授業』という書籍がおすすめです。
より満足感の得られやすいお金の使い方について学ぶことができます。

このような、貯蓄を日ごろから行っていると、もし損害賠償を請求されたときでも、 対処できる可能性が高くなります。

保険

いくら貯金をしていても、損害賠償が大金となってしまうと、対応することはできません。
リハビリ職の給料は少なく、貯蓄にも限界があります。

それに、仮に払えたとしても、何百何千万という借金はしたくないですよね。

実は理学療法士・作業療法士・言語聴覚士用の損害賠償保険が存在します。
各協会に入っていればこの保険に加入したことになりますし、さらに追加料金を払うことで保険を手厚くすることも可能。

しかし、保険だけが目的で協会に入会するのは少し割高です。

看護師向けに提供されているウィルネクストという保険があり、このウィルネクストには理学療法士や作業療法士を対象にした保険があります。
協会費よりは安く加入することが可能です。

理学療法士協会や作業療法士協会の活動のメリットを感じているのであれば、協会の保険で良いかと思います。
しかし、協会の活動にあまり興味がない、保険以外にはメリットを感じないという人もいるでしょう。
そのような方達は、費用の安いウィルネクストを検討しても良いでしょう。

まとめ

今回は、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士がミスをするとどうなるのかを解説してきました。

リハビリ職は、ケガをさせてしまう対人事故、患者の所有物を壊してしまう対物事故、個人情報を漏洩してしまう人権侵害といった事故を起こしてしまう可能性があります。

事故を起こした時は、基本的にはレポートを書き、上司からの指導を受け、患者やご家族に謝罪をすることになります。
しかし、場合によっては訴訟される可能性だってあるのです。
もしかしたら損害賠償を請求されるかもしれません。

このようなことにならないためにも、リスク管理につてしっかり学ぶことは大切です。
それでも、医療事故を完全に無くすことは困難。
損害賠償を請求された時のために、貯金や保険加入などで対策をしておくと安心です。

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