理学療法士・作業療法士・言語聴覚士をしている方で給料に悩む人は多いです。
私も5年ほど作業療法士を続けていますが、給料の上がらなさに驚いています。
理学療法士・作業療法士・言語聴覚士といったリハビリ専門職の給料は今後上がっていくのか?このような疑問を抱く方もいるでしょう。
最近は政府が企業に賃上げを呼びかけている現状もありますからね。
本記事では理学療法士・作業療法士・言語聴覚士の給料は今後上がるのか、このような疑問について解説していきます。
基本的に理学療法士・作業療法士の賃上げには期待できません。
その理由に関しても解説していきます。
理学療法士・作業療法士の給料が上がる可能性は低い
高齢者が増えるから、リハビリの需要も高くなって給料増えるよね!
実はそんなに甘くないのが現実なんだ…
冒頭でも述べたように、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士の給料が上がる可能性は低いと言われています。
黙って働いていてもリハ職の給料は上がりません。
リハビリ職の特徴のひとつは昇給の低さです。
他の職種にも言えることかもしれませんが、過去と現在を比べるとセラピストの給料は下がっています。
今後も給料が伸びることには期待できないでしょう。
それではなぜ理学療法士・作業療法士・言語聴覚士の給料は上がらないと言われているのでしょうか。
給料が上がらない理由は診療報酬とPT・OT・STの飽和
需要はあるのにどうして給料上がらないの?
診療報酬制度とセラピストの増加が影響しているね。
理学療法士・作業療法士・言語聴覚士の給料が上がらない、と言われている大きな理由は2つあります。
ひとつは診療報酬によりリハビリのよる収益が決まることです。
そして、もうひとつがリハビリ専門職の人数が増え続けていることです。
それぞれ詳しく解説していきましょう。
診療報酬制度
医療による売り上げは診療報酬制度の影響を受けます。
理学療法士・作業療法士・言語聴覚士がリハビリをして患者さんからもらえる金額はこの制度によって決まっているのです。
経験年数が高さやスキルが優れているからと言って、リハビリによる単価を上げることができません。
誰が行っても値段は同じです。
この診療報酬制度は2年に1度見直しがされます。
診療報酬制度でリハビリによる収益が上がればいいのですが、最近は高齢者の増加や医療費・介護費用の圧迫もあってか、リハビリにとって良い見直しが行われたことはありません。
現状の流れから、診療報酬制度が労働者にとって良い方向に働くことは、あまり期待できないでしょう。
PT・OT・STの飽和
リハビリ専門職の人数は年々増加しています。
今後はリハビリ専門職の人数が需要を上回ると言われています。
いくら高齢者の人数が多くても、必要以上にセラピストが多ければ、リハビリ専門職の希少性も薄れてしまいますよね。
職種の人数が多ければ、雇う側もわざわざ高い給料を与える必要はありません。
高い給料にしなくとも働き手が見つかります。
今後もセラピストの人数は増えることが予測されるため、給料は上がりにくいと考えられます。
以上の2つの要因から給料は上がりにくい状態となっています。
どちらの要因も個人の力で解決するのは難しい内容です。
看護師処遇改善手当で少しだけ希望が
実はここ最近で、一部の看護師の給料は上がっています。
令和4年度の診療報酬改定により、看護師の処遇改善をする動きが見られました。
具体的には、一定の要件を満たした医療機関で働く看護師の給料は約3%引き上げられています。
実はこの処遇改善の対象は看護師だけではありません。
看護補助や理学療法士・作業療法士・言語聴覚士といった職種も、医療機関の判断により処遇改善の収入を充てられるよう柔軟な対応を認める、としています。
医療機関は限られており、実際に賃上げされた人は少ないでしょう。
しかし、このような対応があったという事実には希望が持てます。
もしかしたら、今後も別の形で、医療職の処遇改善がなされるかもしれません。
理学療法士・作業療法士が給料を上げる方法もある
最後に、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が給料を上げるための方法についてです。
基本的には、役職に就く、バイトや副業をする、転職する、といった3つの方法で給料アップが見込めます。
昇給には期待が持てないため、このような方法で収入を増やす他ありません。
理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が給料を上げる方法について、もっと詳しく解説している記事があるため、気になる方はそちらもご確認ください。
まとめ
今回は理学療法士・作業療法士・言語聴覚士の給料は上がるのかというテーマで解説してきました。
基本的にリハビリ専門職の賃上げには期待できません。
理由は診療報酬の関係やセラピスト自体の人数が多いことです。
給料を上げるためには、ただ同じ場所で長く働くだけでなく、転職や副業といった手段を取る必要があるのです。
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