理学療法士、作業療法士として働く上で勉強は必須。
特に、新人の方は、研鑽を求められることが多いでしょう。
勉強しなければ、効果的なリハビリをできるようにはなりません。
しかし、具体的な勉強方法が分からない、何を勉強すれば良いのか分からない、このような悩みを抱える人がいるのも事実。
意欲があっても方法が分からなければ行動に移すことはできません。
そこで、本記事では理学療法士、作業療法士におすすめの勉強方法について解説していきます。
本記事を最後まで読むことで、自分に合った勉強法を見つけることができるはずです。
後半は何を勉強すれば良いか分からない人が、何から勉強すれば良いのかも解説しているため、是非参考にしてください。
理学療法士・作業療法士が勉強をするべき理由3選
まずは、なぜ理学療法士や作業療法士に勉強が必要なのか、その理由について解説していきましょう。
理由は大きく3つ。
臨床で結果を出すためには勉強が必要
理学療法士、作業療法士に求められるのは患者や利用者の機能回復。
そのためには、知識やスキルが必須。
何となくリハビリをしていて良くなることもありますが、より成果を出すために、勉強をすることは大切。
日々、情報は更新されており、世間の流れについて行く必要もあります。
このような理由から、理学療法士、作業療法士には生涯勉強が必要なのです。
周りの評価に繋がる
勉強することが、結果として周りの評価に繋がることがあります。
リハビリで結果を出していれば評価されやすいですし、勉強熱心だと周りには良いイメージを持たれる可能性もあるのです。
特に、新人は入職すると勉強することが要求されます。
あたりまえですが、勉強熱心の人の方が職場内のイメージは良くなる傾向にあります。
もちろん、勉強したことをしっかりと活かす必要がありますが、まずは勉強してみることが大切。
仕事の楽しさに繋がる
勉強することが仕事の楽しさに繋がることもあります。
何となく毎日リハビリをしていると、マンネリ化してしまい、仕事が退屈、つまらない、という状況に陥ってしまうことがあるのです。
勉強して、新しい知識やスキルを身に着ける、学んだ知識を臨床で役立たせる、この工程を踏むことで達成感ややる気に繋がります。
どうせ働くのであれば楽しいに越したことはありません。
臨床で結果が出れば、自身の評価や楽しさに繋がるだけでなく、クライアントのメリットにもなります。
理学療法士・作業療法士におすすめの勉強方法5選
それでは、理学療法士、作業療法士におすすめの勉強方法について解説していきます。
それぞれ、向き不向きがあるため、自分に合った勉強法を見つけましょう。
ここでは具体的な勉強方法に、メリット、デメリットを加えて5つ解説していきます。
書籍で学ぶ
まず代表的なのは書籍で学ぶことです。
自分が働いている領域に関する書籍、症例に関する書籍で学ぶことができます。
本屋さんに行けばリハビリや医学的な書籍はたくさんありますし、Amazonなどのネットショップで買うことも可能。
当サイトでは、新人におすすめの書籍も紹介しているため、気になる方はそちらも是非ご確認ください。
メリット
書籍で学ぶメリットは、情報量が多いことと、情報が正確であることです。
1冊で色々な知識を身につけることができます。
デメリット
デメリットはコストが掛かってしまう点。
どうしても、本を読むためにはお金がかかります。
加えて、文字を読むのが嫌いな人、勉強嫌いな人の場合、長続きしない可能性もあります。
動画で学ぶ
今の時代は、書籍やWEBサイトだけではなく、動画も勉強に役立ちます。
最近は、リハビリの臨床的なことを解説してくれている動画も非常に多くなっているのです。
理学療法士、作業療法士、言語聴覚士に向けたサブスクのようなサービスもあります。
代表的なのはリハノメというサイト。
リハノメでは、各分野の講師が解説した動画が配信されており、スキルアップや臨床の悩みの解決することができます。
毎月20本以上が配信されており、動画をいつでもどこでも見ることができるのも特徴。
料金は、利用期間によって異なりますが、比較的安い傾向にあります。
初回限定のお得なお試しプランもあるため、まずはそれを利用してみるのも良いでしょう。
また、YouTubeで離床的なことを解説してくれているチャンネルもあります。
おすすめは日本徒手医学リハビリテーション協会というチャンネル。
身体機能的なことがメインとなっていますが、評価から訓練方法まで、さまざまな視点で解説してくれています。
新人から中堅の方には非常に役立つ情報になるはずです。
理学療法士向けのチャンネルではありますが、作業療法士の方にも役立つ情報がたくさんあります。
メリット
動画で学ぶことのメリットは、実践的なことも学べる点や、解説者が分かりやすく噛み砕いて説明してくれている点です。
書籍よりも堅苦しくなく、動画の方が学びやすいという方もいるでしょう。
また、動画では実践的な内容に触れてくれていることも多く、書籍やWEBサイトでは学びにくいところまで学ぶことができます。
デメリット
デメリットは、ネット検索同様に、間違った情報ではないか見極める必要があること。
会社規模で配信されている動画は比較的安心してみれますが、個人のYouTubeチャンネルで解説されている動画の場合、参考にしつつも、誤った情報はないか見極める必要があります。
また、動画には再生時間、再生速度があるため、学ぶのに時間がかかってしまうこともあります。
インターネット(ウェブサイト)
最近はITの進歩が著しく、Webサイトで勉強をするという方法もあります。
皆さんもネットで調べたことは何度もあるでしょう。
ネット検索をすれば、沢山の情報が表示され、気になっている情報をいち早く調べることが可能です。
メリット
一番のメリットは、検索機能があるため効率的に勉強が可能でること。
また、スマホやパソコンを持っていればコストもかかりません。
デメリット
デメリットは誤った情報が掲載されている可能性もあること。
特に個人ブログを参考にする際は情報を見極める必要があります。
検索結果で上位に表示されたサイト、病院などが運営しているサイトを利用することで信憑性の高い情報を得ることができるので、試してみてください。
論文や症例報告から学ぶ
論文から学ぶ方法も非常に勉強になります。
論文ではさまざまな研究結果、症例報告を元に学ぶことが可能。
エビデンスのある情報を得ることができるのです。
といっても論文の探し方が分からない方もいるでしょう。
おすすめはCINIIというサイトでの検索する方法。
論文を探したい方は是非利用してみて下さい。
メリット
論文や症例報告は、インターネット上にもたくさんあり、無料で探すことができます。
また、インターネットには検索機能があるため、欲しい情報が探しやすいのも利点と言えるでしょう。
協会に入っていれば、定期的に症例報告の書かれた冊子が届けられるため、それから学ぶこともできます。
デメリット
デメリットは欲しい情報が必ず見つかる訳ではないということ。
特に、無料には限界があります。
また、論文によっては内容が難しく、良さそうな論文を見つけても理解に時間がかかってしまうのもデメリットのひとつ。
書籍で学ぶよりも、難しい内容のことも多いです。
勉強会に参加する
勉強会への参加も、知識補充やスキルアップに繋がります。
職場内の勉強会もあれば、外部の勉強会、オンラインセミナーなど、最近は種類はさまざま。
自分に合った勉強会を選択しましょう。
メリット
勉強会参加は、知識だけでなく実践的なスキルも学べるというメリットがあります。
また、疑問点をその場ですぐに質問できるのも、大きな利点と言えるでしょう。
デメリット
外部の勉強会は、費用が高い傾向にあります。
また、勉強会には当たり外れがあるのも現実。
思っていた勉強会と違った、なんて事があってもお金は返ってきません。
興味のある分野、担当症例に関することから学ぼう
ここまで、勉強の必要性や勉強方法について解説してきました。
勉強の方法は分かっても、何を勉強したら良いのか分からないという方もいるでしょう。
そのような方が、どのように勉強を進めていけば良いのかも解説していきます。
興味のある分野を学ぶ
興味のある分野や疾患があるのであれば、まずはそれから学んでみるのもよいでしょう。
特に、勉強が苦手、長続きしにくいという人であれば、興味のあるものから初めて、楽しさを味わえた方が良いです。
欲を言えば、今自分のいる病棟や領域で役立つ知識かつ、特に興味のある分野が良いかと思います。
勉強する楽しさを知れるだけでなく、仕事に直結するからです。
やはり、勉強をしてもそれを役立たせる場面がなければ、自分自身が成果を感じにくくなります。
今いる環境で必要な知識、かつ興味のある分野を学んでみると良いでしょう。
自分が担当している症例を元に学ぶ
また、自分が担当している患者や利用者を元に勉強する方法もあります。
個人的にはこれが一番おすすめ。
今担当している患者の疾患や障害に対するリハビリについて調べてみる、同じような症例の論文を探してみるなどをしてみると良いでしょう。
学んだ知識をすぐに役立てることができますし、効果が出た時は達成感も感じます。
日々担当する症例に合わせて学んでいくことで、徐々に知識が豊富になっていきます。
勉強は通勤中や昼休憩がおすすめ
勉強が必要なことが分かっていても、中々行動に移せない方もいるでしょう。
腰が重く、中々開始できないことは少なくありません。
そのような方におすすめなのは、勉強するタイミングを工夫すること。
私がおすすめするのは、職場の休憩時間、通勤、退勤時間を有効活用することです。
仕事から帰って家で休みたいのに、さらに勉強なんてしたくないと思う方も多いことでしょう。
そのため、職場にいる時間、仕事に向かう時間を有効活用するのです。
限られた時間で行うことで、効率良く勉強する能力も身に着きます。
まとめ
本記事では理学療法士、作業療法士のおすすめの勉強方法について解説してきました。
書籍や論文、動画など、最近はさまざまな勉強方法があります。
それぞれにメリット、デメリットがあり、自分に合った勉強法をデメリットに注意しながら行う必要があります。
特に、情報の信頼性については意識して学ぶようにしましょう。
また、何から勉強して良いか分からない人は、自分が担当している患者を元に考えてみて下さい。
今必要なスキル、知識を学ぶことで、学んだことをすぐに役立てることができます。
コメント