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あなたは知ってる?作業療法士の具体的な仕事内容!OTの本音も紹介

労働環境・働き方・残業

作業療法士という仕事に興味はあるけど、仕事内容がいまいちよく分からない、このような方はいないでしょうか。
作業療法士の仕事内容は理学療法士ほど世間に浸透していないのが現状です。

そこで今回は、作業療法士の仕事内容について、本音を交えて詳しく解説していきます。

私は現在作業療法士として働いています。
私の経験を下に、具体的に解説していくため、この仕事に興味のある方は是非参考にしてください。

 

本記事の内容
  • 作業療法士の具体的な仕事内容 
  • 作業療法士のリハビリって何をするの?
  • 働いてみた感想

作業療法士の具体的な仕事内容とは?

作業療法士の具体的な仕事内容とは?

作業療法士と言えば、リハビリをしているイメージ強いかと思います。
しかし、実はリハビリ以外の業務も非常に多いのです。
作業療法士の具体的な仕事内容は以下になります。

 

作業療法士の仕事内容
  • 利用者のリハビリ
  • カルテ入力
  • 同意書や計画書の作成
  • サマリの作成
  • 看護師や先生との情報共有
  • ミーティング
  • サービス調整
  • 家族への連絡や情報提供 
  • 看護師や介護士の手伝い
  • 家屋評価

メインとして挙げられるのはこのような仕事です。
とにかくやることは多いです。

それではひとつひとつ解説していきます。

利用者のリハビリ

皆様のイメージ通り、作業療法士はリハビリを行います。


業務の大半の時間がこのリハビリ業務です。
通常、1日に6~7時間はリハビリを行っています。
作業療法士はリハビリをすることでしか利益を生むことはできません。

詳しいリハビリ内容は記事の後半で紹介しているため、そちらでご確認ください。

カルテ入力

リハビリが終われば、利用者のその日の様子をカルテに残す必要があります。
利用者ひとりひとりのカルテを記載します。

カルテ入力は、慣れてしまえばそこまで時間の掛かる仕事ではありません。
しかし、1日にたくさんの方のリハビリをしていると、その分カルテ入力の量も増えるため少し大変です。

同意書や計画書の作成

リハビリ職は書類作成を頻繁に行います。
その中でも良く作製するのが同意書と計画書です。


同意書にサインを頂けなければリハビリをすることはできません。
そのため理学療法士・作業療法士・言語聴覚士の3人で同意書を作成し、書類の説明を行う必要があります。

また、計画書という書類もあります。
計画書を作成し、書類の説明、サインを貰うといった業務です。
利用者の現在の状況やリハビリの目標などを入力し、説明をします。
こちらの書類は売り上げにも影響するため、上司たちから厳しくチェックされることもあります。

サマリの作成

利用者が退院して、別の施設や病院に行く場合にはサマリを作成します。
施設間連絡所と呼ぶ職場もあります。

利用者が入院・入所した当初の様子、その後どのようなリハビリをしたのか、どんな変化があったのか、今はどのような状態なのかを記載します。

このサマリ作成の業務は結構時間が掛かります。
残業でこの業務を行う方も多いです。

看護師や先生との情報共有

利用者の病状や病棟での様子、リハビリの様子について看護師や先生と情報共有を行います。

利用者の状況は日々変わるので、この情報共有は非常に大切です。
定期的に話し合うカンファレンスもあれば、毎日のスキマ時間で行う情報共有もあります。

コミュニケーション能力であったり、情報を分かりやすく簡潔に伝える能力が求められます。

ミーティング

ミーティングも業務のひとつです。


どの職場でも共通して行われるのが朝のミーティングです。
場所によっては夕方にもミーティングをする職場もあります。
これらに加えて、月1程度で行われる部門内・チーム内でのミーティングがあります。

話し合う内容は職場によってことなりますが、今後の方針や上層部からの連絡事項などを共有することが多いです。

サービス調整

利用者の退院後の生活に向けてサービス調整を行います。

必要な福祉用具やサービスについて多職種と連携して調整するのです。

退院が近くなるとこのサービス調整で忙しくなることもあります。

家屋評価

退院が近くなると、利用者の自宅に行って動作の確認や福祉用具の検討、環境調整をすることがあります。

家屋評価はリハビリ職だけでなく、ソーシャルワーカーやケアマネージャーと協力して行います。
実際に自宅にお邪魔して行うので、移動時間も含めると結構な時間が必要です。
帰ってきたら書類作成も行います。

家屋評価は準備が忙しかったり、時間も掛かったりと結構大変な業務です。

家族への連絡や情報提供 

利用者の家族に、利用者の情報を伝えたり、今後の生活についてのアドバイスをすることがあります。
また、逆に家族から、利用者の入院・入所前の生活について聴取することもあります。

作業療法士は利用者の元々の生活をしっかりと把握した上で、適切なサービスや福祉用具の提案をする必要があります。
そのため、家族との情報共有も非常に重要な業務のひとつです。

看護師や介護士の手伝い

職場によっては看護師や介護士の手伝いをする職場もあります。
これは職員数の足りていない職場で多いです。

本来であれば介護士や看護師が行う、入浴介助や食事の配膳などを、作業療法士や理学療法士が行います。

こちらはどの職場にもあるわけではありません。
職員が豊富な職場は、わざわざ作業療法士が手伝うことは少ないです。

作業療法士はどんなリハビリをするの?

作業療法士はどんなリハビリをするの?

利用者のリハビリをするのは分かったけど、それでは理学療法士と同じですよね。
作業療法士とはどんなリハビリをするのでしょうか。

良く言われるのが、「作業療法士は生活動作のリハビリ」「作業療法士は手のリハビリ」といった内容です。
確かにこれは間違っていないですが、他にも様々なリハビリを行います。
作業療法士のリハビリ内容は以下になります。

 

作業療法士のリハビリ内容
  • 身体機能訓練
  • 基本動作訓練
  • 歩行訓練
  • 認知機能訓練
  • 高次脳機能訓練
  • 日常生活動作訓練
  • 日常生活関連活動訓練
  • 精神機能訓練

これだけではいまいちイメージが掴めないですよね。
分かりやすいようにそれぞれを解説していきます。

身体機能訓練

身体機能訓練とは、筋肉や関節可動域などの改善に向けた訓練です。
身体機能訓練と言えば理学療法士の方がイメージとしては強いかもしれません。
しかし、作業療法士も身体機能訓練は行います。

体幹か下肢の身体機能訓練も行いますが、作業療法士が得意とするのは上肢の機能訓練です。
腕が上がらない、手が上手く使えないといった症状の改善を目指して訓練を行います。

電気を使った手の刺激、お手玉や輪投げを使った手のリハビリなどを行います。

作業療法士と言えば生活のリハビリをするイメージが強いです。
しかし、生活動作を遂行する上で、身体機能も非常に重要な要素となります。
そのため、筋トレであったり関節の訓練を行うことも多いです。

基本動作訓練

基本動作訓練とは寝返り、起き上がり、端坐位、立ち上がり、立位といった動作の訓練です。
基本動作訓練も理学療法士のイメージが強いかもしれません。
確かに、基本動作の評価や訓練を得意とするのは作業療法士よりも理学療法士です。

しかし、基本動作は着替えやトイレ動作などの様々な生活動作の基礎となります。
「トイレがしたい」「着替えができるようになりたい」といった目標達成のためには、立ち上がりや立位訓練も必要なのです。

歩行訓練

作業療法士も歩行訓練を行うことがあります。
こちらは特に理学療法士が行っているイメージが強いですよね。

しかし、作業療法士も利用者のニーズがあれば歩行訓練を行います。
普通に歩く練習もしますが、物を持って歩く、歩きながら物を取るなど、応用的な動作の訓練も行います。

認知機能訓練

作業療法士は体の訓練だけでなく認知機能の訓練も行います。
たとえば、日付や場所が分からない、物忘れがあるといった症状の改善に向けた訓練です。

認知機能訓練では、日付や場所の確認、計算問題、記憶のトレーニング、パズルなど頭を使った練習をします。
また、生活リズムが崩れないような環境づくり、利用者の自尊心が傷つかないような関わり方の工夫も必要です。

厳密には認知機能の向上というのは非常に難しく、認知機能の維持が目標となることが多いです。

高次脳機能訓練

人は脳の損傷により、高次脳機能が低下することがあります。


高次脳機能の低下により、注意力、記憶力、行動の抑制、物の認知、言葉の理解などが不十分となります。
この他にも様々な症状が見られることがあります。

この高次脳機能の低下は、生活にも様々な影響を与えることがあるのです。
例えば、トイレの動作の手順が分からない、物事に集中できない、感情のコントロールできない、ルールが守れないといったことが起こります。
こういった症状の改善に向けて、机上でのプリント課題や生活を想定した実動作の訓練を行います。

日常生活動作訓練

作業療法士に特に求められるのは、トイレ動作や入浴動作といった生活動作の獲得に向けた訓練です。
理学療法士が歩行や基本動作の獲得を目標に訓練を行うのに対し、作業療法士は生活動作の獲得目標に訓練を行います。

利用者が目標としている生活動作の獲得に向けて、バランスの練習や実動作訓練を行うのです。
より安全に、効率的に動作が行えるようなアドバイスをすることもあります。

また、利用者の機能ではどうしても達成できない動作の場合は、福祉用具の利用や代償手段の提案を行うことがあります。

日常生活関連活動訓練

日常生活関連活動とは家事や仕事などを意味します。


入院前は毎日料理や洗濯をしていた方も少なくありません。
利用者が元の生活を行えるように、このような家事の訓練も行います。

訓練内容としては、家事動作を想定したバランス訓練、実際に火を使った料理の練習などを行います。

精神機能訓練

入院・入所中の方の中には元気のない人たちがたくさんいます。

何に対しても意欲が湧かない、起きることも億劫になってしまう、こういった方は少なくありません。
このような方たちの話を聞いたり、趣味活動を提供して元気付けたりすることがあります。

作業療法士の中にはこの精神機能訓練にやりがいを感じている方も多いです。

【本音】実際に作業療法士として働いてみての感想

【本音】実際に作業療法士として働いてみての感想

最後は実際に作業療法士として働いてみての感想をお伝えします。
作業療法士として働いて感じることは「思っていたより大変」「上手く行かないことが多い」「給料が安すぎないか」といった感じです。

作業療法士の仕事は想像していたよりも大変でした。
理由としては、リハビリ以外の業務が非常に多いからです。
実際に働く前は、リハビリ以外にもこんなにたくさん仕事をするとは思っていませんでした。
リハビリをするだけでも大変なのに、さらに様々な業務を遂行する必要があるため大変です。

上手くいかないことも非常に多いです。
リハビリ自体がうまくいかないことがあれば、上司や看護師との人間関係で悩むこともあります。
全ての仕事で言えることかもしれませんが、一筋縄ではいきませんね。

また、給料が安いと感じるのも正直な感想です。
もう少し給料は良いと思っていました。
作業療法士は中々昇給しません。
沢山稼ぎたい人にはあまり向いていない仕事かと思います。

このように、理想と現実のギャップから、マイナスな感想が多くなってしまうのが現実です。
自分の価値観をしっかり把握した上で、仕事を選択することが必要かと思います。

まとめ

今回は作業療法士の仕事内容について詳しく解説していきました。
作業療法士という仕事のイメージはついたでしょうか。
本記事のまとめは以下になります。

本記事のまとめ
  • 作業療法士は、リハビリ以外にも書類業務や情報共有などの様々な業務を行う
  • リハビリでは体の訓練だけではなく、生活の訓練、認知機能訓練、精神機能訓練などを行う
  • 実際に働いてみると、イメージとのギャップから大変に感じることが多い

当サイトでは、リハビリ職の現実を経験談を元に解説しています。
この仕事に興味のある方は、是非他の記事も読んでみてください。

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